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小学生の野外学習にも影響

広がるヤマビル被害

気になるニュースをご紹介します。

以下、(読売新聞)ヨミドクターから抜粋。

 

 

ヤマビルの吸血被害が兵庫県内に広がっている。但馬、丹波、播磨地域を中心に、農林業や登山に加え、小学生の野外学習にも影響が及ぶが、決め手となる駆除方法はなく、関係者は苦慮している。専門家は「寒さで活動を止めるこれからの時期こそが、来年の発生を減らせる好機」と、新たな取り組みを提唱する。
□■閑散
 「山に入ればどんどん飛びついて来て、作業員が血だらけで帰ってくる。本当にひどいもんだ」。丹波市森林組合長の中尾正文さん(77)は嘆く。森林作業に従事する人たちにとって、ヤマビルは大敵。警戒していても、いつの間にか忍び寄って足首や首筋に取り付き、血を吸われてしまう。
 被害は以前からあったが、「ここ数年は、前は食われなかった場所にも現れる。薬剤をまいても、効果は一時的。良い駆除方法はないのか」と頭を抱える。
 ヤマビルはミミズの仲間で体長1~8センチ、森林などに生息する。人や動物が近づくと呼吸や体温を感じて近づき、吸血。血が固まらないようにする物質を口から出すので、なかなか血が止まらない。1匹当たり1~2ccの血が失われ、かゆみが長く続くこともある。
 朝来市和田山町の市立和田山小学校裏の幽香山。学校林としてかつては元気に遊ぶ子どもたちの声が響いていたが、今はひっそりとしている。ヤマビルにかまれる児童が相次ぎ、立ち入れなくなっているのだ。
 同市では、小学生の自然学校を毎年開いていた施設でもヤマビルが急増し、昨年から別の場所に変更した。
■□増殖
 市の調査では、2012年度161行政区のうち約4割の63区でヤマビルを確認。キャンプ場など公共施設では、10年度の4施設から13年度は12施設に。「比較的少なかった和田山町や山東町でも目立ち始めた」と農林振興課の職員は話す。
 なぜこれほど増えたのか。「犯人は鹿だ」。関係者は口をそろえる。山で増え過ぎ、餌を求めて頻繁に人里に現れるようになった鹿が、ヤマビルを体に付けて運んで来るとみられている。
 淡路島や県南部でも被害が発生。全国で調査をしている「ヤマビル研究会」代表の谷重和さんによると、吸血される動物の6割を鹿、2割をイノシシが占め、県内での鹿やイノシシによる食害の増加とも符号する。
 県森林動物研究センター(丹波市)は、獣害対策のため県内4000の農会に行っているアンケートで、14年度はヤマビルの目撃や増減を初めて尋ねた。集計後、希望する自治体があればデータを提供する考えだ。

■□対策

 朝来市は駆除の薬剤を各区に無償で配っており、13年度から薬剤をまく噴霧器の購入に補助金を出し始めた。ヤマビルの生態や吸血予防策を紹介するチラシも作り、全世帯に配布した。
 ヤマビルは寒くなると活動を止めるが、長年研究を重ねてきた谷さんは、「被害が減る秋から冬場の駆除作戦こそが効果的」と新たな取り組みを強く推奨する。
 ヤマビルはじめじめした落ち葉の下や草の茂みを好み、卵塊や幼生も多い。登山道など人が通る場所の落ち葉を掃除し、草刈りをして日当たりを良くしたうえで薬をまいておくことで、翌年の発生を抑える作戦だ。ハイカーの被害に悩む神奈川県がマニュアル化して成果を上げている。
 枚田小と朝来市も、この方法を幽香山で試す方針だ。地元森林組合の協力を得て、間伐や下草刈りをする計画を練るという。「山で遊んだ思い出を子どもたちに残すため、生息場所を狭めたい」と小野糸枝校長。市も予算化を検討する。成功すれば、同様の悩みを抱える地域のモデルになりそうだ。
〈メモ〉ヤマビルを防ぐ注意点や、吸血された時の対処法、全国の分布状況はヤマビル研究会のホームページで紹介されている。
 活発に活動する春から秋にかけての時期には、服や靴の上からスプレーする忌避剤が有効。ホームセンターやアウトドア用品店、釣具店などで入手できる。商品名は「ヤマビルファイター」「ヒル下がりのジョニー」など。塩や塩水も効き目がある。

 

 

気候変動や交通網の発達などの様々な要因で、これまで以上に様々な被害が発生するようになるのではないでしょうか。